こんな時にどうする?「ご主人が亡くなった時にすべきこと」①健康保険について

 人の一生とは儚いものです。当たり前のように送っていた日々の生活も、大事な家族の死によって、180度変わってしまうことも少なくありません。特に一家の大黒柱であるご主人を亡くされた場合は、悲しさだけでなく今後の生活を考えると不安で目の前が真っ暗になると思います。

 病院でお亡くなりになられた場合であれば、葬儀社が死亡報告書の手配から葬儀まで行ってくれるものの、その後の多くの手続きを一人で行わなければなりません。その中で、よく聞かれるのが「急にケガや病気をした時に今持っている保険証は使えるのか?」という質問です。今回ご質問いただいたケースは、会社で加入している「民間の健康保険組合」による保険証をお持ちでした。

 そして、基本的な考え方として本来は、健康保険への手続きを行うことで保険を加入もしくは脱退することになるのですが、「死亡」の場合は、死亡の日をもって健康保険の資格が喪失されることになるのです。よって亡くなったあとに手元に健康保険証を持っていても使用してはいけません。

 それは何故か?

実は、実際にお手元の保険証を使用しても保険証の適用はされるのです。しかし、その後に健康保険組合からご主人の死亡した事により健康保険の資格が喪失していたことが判明し、控除された金額を返金しなければならなくなってしまうのです。そのため、そのような場合は、一旦全額負担していただき、その後に国民健康保険に加入すれば、手続きによって控除分を返金してもらうことができるのです。

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行政書士 脇 健二 事務所のホームページ